桐箪笥裁縫セット 目細八郎兵衛商店( めぼそはちろうべえしょうてん )

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片手に乗るほどの小さな裁縫セットですが、どこかしっかりとした重みを感じるのは、代々受け継がれてきた伝統からでしょうか。裁縫に必要な針と糸、糸切りはさみ、針山等をぎゅっと小さな桐箱に詰め込んだ桐箪笥裁縫セット。その引き出しを開けるときは、まるで子どもがおもちゃ箱を開けるような、わくわく感が湧き上がるから不思議です。めぼそ針の誕生について絹針の中でも成形が難しいとされる、糸を通す穴「目穴・目度」。初代の八郎兵衛が、京都系統の技術に独自の工夫を凝らし、糸が通しやすいようにと長耳の形を採用しました。この針の形が評判となり、加賀藩主から「めぼそ針」という名前を授かったことが由来となっています。また、針先にもこだわりがあります。通常であれば針先を削る工程で、鉛筆を削ったような角ができ、それによって針を通すと少々抵抗がかかるものですが、めぼそ針は、角をつけずに緩やかな傾斜をつけて研磨しているため、布通りが滑らかな針になっています。さらに、あえて針に縦の傷を入れて仕上げることで、布との接地面を軽減.

目細八郎兵衛商店( めぼそはちろうべえしょうてん )